プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界バンタム級タイトルマッチ12回戦が12月14日東京・両国国技館 で行われた。
井上尚弥とアランディパエンの対戦はみどころがあった!
WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が、2年1カ月ぶりの凱旋マッチを勝利で飾った。
さすがです。
今回は長編の戦いですが、完全勝利!
IBF世界同級5位アラン・ディパエン(30=タイ)との防衛戦に臨み、8回2分34秒、TKO勝ちを収めた。
5位とは思えぬタフネスだった。
19年11月、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ・バンタム級決勝となった世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)との激闘を制して以来の国内世界戦で、WBA6度目、IBF4度目の防衛に成功。
来春の3団体王座統一戦に向け、大きく前進した。
「戦前の予想をはるかに下回る試合で、申し訳ありませんでした。やっている最中『これ、効いているのか』っていうぐらい(相手が)表情を出さずに淡々と…。やっているこっちがメンタルやられそうだった」 2試合連続で「聖地」ラスベガスで防衛戦を成功させ、迎えた久しぶりの国内防衛戦。
相手が打たれ強いので8ラウンドまで試合が見れた。
今年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦では左ボディーで計3度のダウンを奪った快勝劇をみせて以来、約6カ月ぶりのリングとなった。
相手の驚異的な粘りにも、井上は冷静にパンチを繰り出した。効果的にボディーを食らわせたが、なかなかKOに至らない。
とにかくタフだったアラン。
7回の右フックで相手がよろけると、8回には左フックでダウンを奪った。
最後に再び左フックを打ち抜くと、レフェリーが止めに入った。 一時は米国でWBAで同級1位のルーシー・ウォーレンや同級2位のゲイリー・アントニオ・ラッセル(ともに米国)との防衛プランが進みながらも試合成立に至らなかった。
しかしコロナ禍ながらも、希望していた2年1カ月ぶりの国内防衛戦は実現。有観客試合であることも、心強さを感じていた。さらに自身の国内世界戦では初めてとなる視聴課金のPPV(ペイ・パー・ビュー)生配信という新たな試みもモチベーションを保つ大きな刺激となっていた。
金払ってまで、見れないよ、、というライトなファンは地上波放送でなくて不満があるようだ。
その気持ちもわかるが、有料にする気持ちもわかる。
これは時代の流れでしょうね。
さて 19年以降、米老舗ボクシング誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキングで、常に上位をキープする井上。
これでWBC世界同級王者ドネアをはじめ、王座剥奪の状況も見極めつつ、WBO世界同級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との対戦交渉がスタートする。
井上は来春、国内で組まれる見通しのビッグマッチ=日本人初の3団体王座統一戦を見据えることになる。
4団体統一王者も見えてきた。
◆世界主要4団体統一王者 過去7人誕生している。世界主要4団体となって以降、04年にバーナード・ホプキンズ(ミドル級)、05年にジャーメイン・テイラー(ミドル級)、17年にテレンス・クロフォード(スーパーライト級=すべて米国)、18年にオレクサンドル・ウシク(クルーザー級=ウクライナ)、20年にテオフィモ・ロペス(ライト級=米国)、21年5月にジョシュ・テイラー(スーパーライト級=英国)が達成。同11月には世界的人気スターのサウル・アルバレス(スーパーミドル級=メキシコ)も4団体統一を果たした。